多少の内容のネタバレがあります。
本の感想。
『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』村上春樹
村上春樹の新作、第1部の感想です。
主人公は画家。
ある日妻に「とても悪いとは思うけど、あなたと一緒に暮らすことはこれ以上できそうにない」と切り出され、家を出ます。
その後車で旅をしたのち、友人の雨田政彦の父で高名な日本画家、雨田具彦の小田原のアトリエに仮住まいすることになります。
ある日屋根裏に隠された「騎士団長殺し」というタイトルの絵画を発見→その後アトリエの裏手の祠の奥から真夜中に鈴の鳴る音が聞こえてきて・・・という内容です。
借りて住んでいる家の裏手から毎晩鈴の音・・・めっちゃ怖い。
第1部を読んで、今後お話がどうなるのかさっぱりわかりません。
主人公のアトリエから直線距離で近いところ(谷を挟んで向かいの山の邸宅)に住む、謎多き紳士(やっていることがグレート・ギャツビー風味)免色渉の依頼で、秋川まりえという少女の肖像画を描くべく、クロッキーから取り組むあたりまでが第1部です。
「イデア」について
この作品中では「イデア」=「騎士団長」なんですが、イデアの定義がよくわからない。
私にとってイデアといえば、昔倫理の授業で習ったプラトンの「イデア論」のイデアなんですが、それとはまったく違う感じ。
騎士団長が自称「イデア」と言っているのですが・・・後編にイデアの解釈が出てくるのか、期待してます。
私が感じる村上作品の主人公あるある
今回の作品もそうですが、村上作品の主人公によくある設定。
・主人公は大抵奥さんと不仲or離婚している(基本奥さんの都合で不仲。「ねじまきどり」「羊をめぐる冒険」)、今回もやっぱりはじめっからそんな感じ(今回は後半に復縁がありそうです)。
・奥さんとは不仲だけど、ガールフレンドはいる(しかも複数いたりする)。
・ワタル、ノボル、トオルなど、「る」で終わる名前の人が出てくる。
まとめ
とりあえず、図書館で借りてざっと読んだ感想でした。
第2部を現在予約中。どんな展開になるのか楽しみです。