※盛大にネタバレします。
本の感想。
この本は1冊の独立した話ではなく、森博嗣の小説「Gシリーズ」の10冊目です。
思えばS&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズ、スカイ・クロラシリーズ、百年シリーズ、Gシリーズと読み進め、今ここ。
なんならちょっと惰性で追っていました。
今回読んだ『χの悲劇』も刊行は2016年。
私遅い、遅すぎる!!
Gシリーズって、あまり他のシリーズとの関連性が見えない(西之園萌絵が出てくるくらいか)な~なんて思っていたところへ、ガツンと来ました関連性。
この本の後半に怒涛の追い込みがありました。
Vシリーズ最後の方のへっくんの正体、儀同世津子が誰と誰の子供なのか、などが明かされた辺りの怒涛の追い込みにも似ています。
真賀田研究所の職員だった小山田真一という男と各務アキラが西之園萌絵の両親の飛行機事故に関連している、とのこと。
そして、小山田真一(真賀田研究所でのニックネームはJELLY。JELLY FISHと言えばクラゲ)の息子が・・・海月君(今はχ)。
海月君、いつのまにか日本の警察と公安に追われてる。
そして、島田文子さん。
勝手に50代くらいをイメージしていました。
真賀田研究所在籍時が30代後半~40代前半くらい、と勝手に思っていました。
享年八十九歳て!!
そりゃ、水上みみも「島田さんは、おいくつですか?」って訊くわ。
そりゃ16階まで階段で登れないわ!!
小説の怖いところであり面白いところ、こちらがビジュアルで確認できないところをうまく突かれた感がありました。
このパターン、伊坂幸太郎の『アヒルと鴨のコインロッカー』や綾辻行人の『十角館の殺人』でも使われた手法・・・何度でもやられますね。
最期は島田さん、幸せそうで良かった。
ラストの文章から見るに、Wシリーズの方でまた登場するのでしょうか。
好きなキャラだったので、また登場してくれたらうれしいです。
Wシリーズ、ウォーカロンが出てくる・・・ということは百年シリーズとの関連がありそう。
Wシリーズは未読なので、これから読もうと思います。
読後に時間が経ってからの続巻なので、記憶や伏線がところどころ曖昧になります。
一気に読みたい気持ちがあるけれど、36冊(S&M10冊、V10冊、四季4冊、百年3冊、G9冊)はちょっと、なかなか難しいですね(汗)。
あと、この小説タイトルの基になっているエラリー・クイーンの『Xの悲劇』も読んでみようと思います。