本の感想『この世にたやすい仕事はない』津村記久子

本の感想です。
『この世にたやすい仕事はない』津村記久子 著

短編集です。
最初はそれぞれ別の話なのかな?と思ったのですが、読んでみたら連作で主人公は同じ女性。
彼女が一年の間にいろいろと転職をしていくお話です。

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冒頭から引き込まれました

今回も面白かったです。

第一話「みはりのしごと」の下記引用↓の文章にぐっと心を掴まれました。

家からできるだけ近いところで、一日スキンケア用品のコラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?と相談員さんに条件を出してみた。だめもとだった。

前職は燃え尽き症候群のような状態になってやめ、療養のために実家に帰っていた。

「コラーゲンの抽出を見守るような仕事」ってド○ホルンリンクルのCMのやつか!!!と。

そして、彼女の要望を聞いた相談員さんの答えがこれ↓

怒られるだろう、と思った。

しかし、初老の相談員の女性は、「あなたにぴったりな仕事があります」と、その柔和な物腰にそぐわない感じで、キラリとメガネを光らせたのだった。

読みながら「あるの!?」ってなって、もう、続きが気になってどんどん読み進んでしまいます。

第3話は個人的に気になるお話

第3話の「おかきの袋のしごと」、主人公の女性が個包装のおせんべいの裏側にある豆知識の文章を考える仕事に就くのですが、これ、個人的にすごく気になりました。

こういうお菓子の袋の豆知識とか、楽しんで読むほうなので。

あまり考えたことはありませんでしたが、この仕事ってたいへんそうだな~と小説を読みながら思いました。

そして、作中に出てきた「世界の謎シリーズ」の「ヴォイニッチ手稿」やら「ジャージーデビル」やら「ロアノーク植民地」やら、気になってネット検索してしまいました。実際にあるのね~と感心。

「そういえばベルルッティの柄のやつも解読できないんだったっけ・・・」など、関係ない方面に思考が飛びがちでした(汗)。

第4話の主人公の考えに共感

あるある、というか、いるいる、というか。

第4話に、こういう人いるね~というものすごい共感を覚えました↓

あいにく私は、前の前の前の前の職場で、人間の心の隙間にそっと忍び込んで、ぷすぷすと針で穴を開けていくような人々に何人か接している。

だいたい、もっとも困った局面ではしごを外すか、単に私の持っている情報が欲しいかのどちらかである。

両方とも、自覚がなかったりする場合もあるので、近づいてくる段階では悪意が一切見えなかったりして困りものだ。

「もっとも困った局面ではしごを外す」、「単に私の持っている情報が欲しい」、どっちも職場で見かけたことあって、読んでて震えました。

「自覚がなかったりする場合もある」その通り。

津村さんの文章は的確過ぎて毎回驚きます。

やっぱり津村さんの小説は大好き

今回もすごく楽しく読めました。

年末年始ということで、先日読んだ津村さんの書評で紹介されていた本も借りてきましたし、読むのが楽しみです。

本の感想。『枕元の本棚』津村記久子 著
津村記久子さんの書評集。気になる本がありすぎて、ものすごい長い記事になりました。

本日もお読みいただきありがとうございます。

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