ホモサピエンスの歴史、『サピエンス全史 下巻』です。
上巻の感想はこちら↓
ショッピングの時代
「ショッピングの時代」という章が気になりました。
私たちはみな、良き消費者となった。私たちは、本当は必要なく、前日まであることすら知らなかった無数の製品を買う。
これは、その通りだと思います。
うっかり見てしまうテレビやネット情報で、急激に欲しくなるということがあります。
以前は「見ると欲しくなっちゃうから、見ないようにしよう」と考えていましたが、最近は情報を遮断する→買わない、という方法ではなく、「とにかく自分の頭でゆっくり考えよう」と思えるようになりました。
お金持ちと貧乏人の行動の逆転現象
「お金持ちと貧乏人の行動が過去と現在では逆転している」という説が興味深かったです。
食事面ではよく言われている、
<過去>
お金持ち→ハイカロリーなものを食べて太っている
貧乏人→食べ物に困ってやせ細っている
上記の状態から、
<現在>
お金持ち→健康的な食品を摂って痩せている
貧乏人→栄養のないハイカロリー食品(安いハンバーガーなど)を摂って肥満に苦しんでいる
この、食事の逆転のようなことが、資産の管理でも起こっているという説↓
今もエリート層と大衆の間には分業がある。
中世のヨーロッパでは、貴族階級の人々は派手に散財して贅沢をしたのに対して、農民たちはわずかのお金も無駄にせず、質素に暮らした。
今日、状況は逆転した。
豊かな人々は最新の注意を払って資産や投資を管理しているのに対して、裕福ではない人々は本当は必要のない自動車やテレビを買って借金に陥る。
「エリート層と大衆の分業」という言葉が刺さりました。
確かにお金持ちは「無駄なものはどんなに安くても買わない」らしいですし、この説、説得力がありました。
消費主義以外で印象に残った本書のテーマ
消費主義についての項目を重点的にご紹介したのですが、もっと印象に残ったのはサピエンスと家畜の関係。
普段何も考えず消費してきた卵や牛乳やお肉について。
ちょっと自分のブログに書くには重くて、書けませんでしたが、本当に色々と考えさせられる内容でした。
サピエンスの歴史に興味をお持ちになった方、難しいかと思いましたが読みやすい文章です↓