本の感想。『熱帯』森見登美彦 著

本の感想。『熱帯』森見登美彦 著。

森見登美彦さんの新刊です。

『熱帯』というタイトルから、「今回は京都関係ないのかな・・・」と思ったのですが、そこはやはり森見さんなので、がっつり京都が内容に絡んでいます。

この小説の始まりは、前作の『太陽と乙女』を思わせる内容です↓

知らなかった事実に驚き。『太陽と乙女』森見登美彦 著
本の感想。『太陽と乙女』森見登美彦 著。 森見登美彦の小説が好きです。 出版された小説はほぼすべて読んでいます。...

この夏、私は奈良の自宅でそこそこ懊悩していた。

次にどんな小説を書くべきか分からなかったのである。

始まりを読んで「あれ?『太陽と乙女』と同じような内容だ」と思ったのもつかの間。

『千一夜物語』を絡めながら、謎の本である『熱帯』という小説について物語が展開していきます。

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共感したこと、本を読むとき常に感じていたこと。

この本に登場する白石珠子さんの考えにとても共感しました↓

この神保町にはどれだけの数の「世界」が封じこめられているのだろう。

小学生の頃、白石さんはよくこんなことを考えていた。

頁を開いて読んでいる間、世界がそこにあるように感じる。

しかしながら読み終えて本を閉じると、もう世界はどこにもない。

一冊の本を手に取り、頁を開いたとたん、特別な時間が流れ出す。

それまでは何もなかった空間を言葉が充たして、土地が生まれ、草木が生い茂り、人間が生き始め、そこに世界が現れる。

別の本を手に取れば、また別の世界が現れるだろう。

白石さんの考え、私も常々感じていたことでした。

本を手に取りながら「この中ではすったもんだ繰り広げられているんだよなぁ」なんていつも思っています。

壮大な入れ子式のストーリー

エンデの『はてしない物語』や恩田陸の『三月は深き紅の淵を』のように、お話の中にこの本自体が登場します。

それは不思議な装丁の本であった。

夜明けを思わせる菫色の海。そこに一冊の巨大な本が頁を開いたかたちで置かれている。

どうやらそれは島をあらわしているらしく、何本かの椰子の木が生えていた。

左のページは半分破り取られて、それが砂浜をなしている。波打ち際にうずくまっている人物の影が曙光に長く伸びていた。

それは森見登美彦という小説家の書いた『熱帯』という小説であった。

この本の描写そのままです。

個人的には、表紙の主人公の横に小さく寄り添っている達磨がかわいらしくて好きです。

本日もお読みいただきありがとうございます。

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